還つてきたいのふへは
ひどく汚れ
くすんでいた
それがなんとも言へず
かといえど
何も言えず
澄んだ空には
けして似合はなひ
その姿が
ひどく切なかつた
返してくれようか
どうしてくれようか
私は確かにいのふへ、君を
愛していたんだが
されでも君は
ああ、切なく笑ふ
もふゐいから
我慢しないでいいから
おとなしく
消えてなくなつて
しまひても
ゐいから
せめてこの視界を遮る
霧に似た君よ、
私に気付かなひやうに
消えてくれよ
霧にかくるゆ
霧ヶ原 くすんだ景色に 浮かぶ穴
名前を呼べば 霧にかくるゆ
ああ、もふ君には
会えなひのか
いのふへよ。
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