死にたくなひ
そうつぶやひた
いのふへの願いは
嗚呼、虚し
厚く覆われしあの雲に
さらに厚く覆われた
いのふへの願い
叶ふことなき
逆らふことなき
運命
にて、または
悪戯にて
すべて終わつたのだ
いのふへは
終わつたのだ
愛しき人の亡き骸に
散つたあまたな藤の花
消しさらうと
して、消えさらうと
いのふへはゐない
いのふへはゐない
嗚呼、天さへもいのふへを
狙つておつたのだ
こんな悲しきことが
あろうか、いやなひ
しかしもふ、いのふへは
ゐない
赤を見想ふ
嗚呼、いのふへよ
私は貴方を愛してゐた
そふさ、誰よりも
だからお願ひがあります
黄泉の国にて
笑つてゐてくださひ
いつか私と貴方が
もふ一度巡り会ひ
もふ一度
愛せるよふに
此処にて終結
さよふなら 言わずに去りし 曇天と
次逢ふ世を待ち 此処にて終結
曇天は
私もいのふへも
包んでや流れゆ
さて
私もこれにて
さよふなら
(また今度は100年ののち)
←