だるいダルイだるい。何もかもだるい。煩い。黙れ。少しだけでいいから黙れ。
目を瞑ればダイレクトに音が入ってくる。
蝉、人、ナニかの音。脳内に直接入ってくる音に思わず吐き気。
(誰か、誰か黙らせて)
祈りは届くことなく、うつ伏せになった俺を支える机に吸い込まれていく。
冷たい机が暑い身体に心地良い。ひやり、と。それは包み込む。
琥珀色の何かが目の前をちらつく・・・眩暈。目が眩む。
「佐藤、」
俺を呼ぶ声。同じように熱を帯びた声。だるそうな声。
声の主が誰なのか、頭の中でリンクする。
認識完了。
顔を上げる。目の前に居た、可愛い顔したヤクザ。
涼しげな顔。眉間にしわ。怖いってば、その顔。
・・・あ、やばい。ぐるぐるする。目、回ってる。吐き気。
タスケテ。
「おい、佐藤、聞いて・・・おい」
焦る声。ぐるぐる。支えられる俺。
あ、やばい、来る。来た。来た・・・


「目、覚めた?」
覗き込む顔。ここ、何処?え、何?俺、何?なんなん?どういう状況?
起き上がる。少しだけ周りを見渡す。保健室、か。・・・なんでここにいんの俺。
「お前、倒れたんやで。教室で」
苦笑して話す可愛い顔したヤクザ。目ぇ覚めひんかと思たわアホ、呟いたヤクザ。
「一生、目ぇ覚めんとよかったわ」
俺の低い声。言いたいこと、こんなことじゃないのに。俺のアホ。
ほら。ヤクザさんの眉間にしわ、寄った。怒ってはる。
保健室には俺とヤクザさんだけ。
ちゃんす。いやいや、チャンスて何やねん。でもチャンス。
「んやねん。誰が此処まで運んでやったと思っとるんや」
苛ついた声。心地良い。頭にダイレクトに響く。怒ってはる、ヤクザの声。
「千種、」
呼ぶ。名前呼んだの何日やぶり?・・・久しぶり、千種。元気?
「こっち、来てや」
俺が寝てるベットの傍に呼ぶ。
ちょっと甘えてみた。普段こんなことしたら、迷わず怒鳴られる。
今日は素直。ほら、ちゃんす。いやいや、チャンスてなんやねん。
「千種、“ちゃんす”やねん。俺、今日」
理性、保てるか分からん。多分、無理。
引き寄せた顔。重なる唇。音を立てて離れる唇。
睨みつけるヤクザ。全然怖ない。愛しい。
「アホ、死ね。一生目ぇ覚めんな」
心地良い。お前の声。煩くもなんともない。簡単に動き始めた脳。
こいつじゃなきゃあかんわ、俺。



ノイズ



(090425)

御免なさい。801ですw似非関西弁申し訳ございません(^ω^)モデルとなった千種くんと佐藤くんは分かる方には分かりますと思いますがあのコンビです←自重

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